ドイツ憲法裁判所は、統一特許裁判所 (UPC)に対する訴訟内容を支持

ドイツ憲法裁判所は、統一特許裁判所 (UPC)に対する訴訟内容を支持

2020年3月20日

ドイツ連邦憲法裁判所(Bundesvefassungericht、略称:BVerfG)は、長く待たれていた連邦憲法裁判所第2部によるUPCに関する判決を公表した(こちら)。この判決(同裁判所は英語によるプレスリリースを発行しているが、判決内容については現在ドイツ語のみ)において、ドイツが欧州連合統一特許裁判所(UPC)協定を批准するために必要な法律が違憲だとする訴えを支持した。我々は、今後検討した見解を提供していくことになるが、重要なメッセージは、可決法案(協定承認法)が連邦議会(ドイツ議会)によって可決された手段に関する手続き上の問題として、違憲の訴えが支持されたということである。

この訴訟は、法案が2017年3月31日にドイツ連邦参議院で可決された直後に提出された。承認法には、連邦共和国大統領府による署名と、署名後法律を施行するための連邦法官報への公表が必要であるが、今回の訴状が受領された際、ドイツ連邦憲法裁判所(BVerfG)は大統領に対し、法案への署名を一時的に控えるよう求めた。BVerfGによる本日の判決により、承認法は連邦議会により可決されなかったため無効となった。 BVderGの決定に上訴することはできない。

参議院連邦憲法裁判所は、承認法にはドイツ基本法(ドイツ憲法)第79条(2)に基づき、連邦上院議員3分の2による採択を必要としていたことを挙げた。これは、承認法(およびそれによるUPC協定)が実質的に憲法改正にあたることに基づくことによるものであった。これは、ドイツ憲法で保証されている基本的権利に影響を与える、超国家裁判所であるUPCに、特定の場合においての独占的権限など、司法機能を授与するものであることに関連している。また参議院連邦憲法裁判所は、UPC協定がEU法の正式な枠組み内ではなく、EU加盟国間の国際協定として署名されたにもかかわらず、欧州連合の統合アジェンダ(統合プログラム)に密接に結びついていたという連邦憲法裁判所の判断に本件を関連付けた。

この手続き上の問題が、必要な有効過半数による連邦議会での今後の投票によって、法的にまた政治的に克服できるかどうかはまだ分からない。先日行われた、英国政府は今後UPCに参加しないという英国政府の発表により、政治情勢が変化した。新型コロナウイルスに関するこの困難な時期、ひとびとの意識はこれから別の方向に向かうであろう。私たちは、この突然道路に現れた陥没の後にUPCプロジェクトを開始する政治的欲求があるのか、それともこれが道の終わりを示すのかを待つ。

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