英国は、理事会事務局に統一特許裁判所協定からの脱退を通知

英国は、理事会事務局に統一特許裁判所協定からの脱退を通知

2020年7月21日

昨日、統一特許裁判所(UPC)準備委員会は、英国の統一特許裁判所協定からの脱退を発表し、「批准の撤回通知が理事会事務局に寄託された」と報告しました。 そして、英国のアマンダ・ソロウェイ知財大臣は英国下院で議会の書面による声明 を出しました。ソルウェイ大臣は、 口上書により英国は、統一特許裁判所協定および統一特許裁判所の特権と免責に関する議定書の批准、および統一特許裁判所協定の暫定適用に関する議定書(PPA)への同意を撤回したと報告しました。 大臣は、3月に上院のEU司法小委員会委員長に行ったように (ここをクリック)、 英国がEUから離脱したことを考慮して、英国はもはや統一特許裁判所制度の当事者になることを望まないと説明しました。なぜなら、EU法を適用し、CJEUに拘束される裁判所に参加することは、独立した自治国家になるという政府の目的と一致しないからです。 同氏はまた、英国は協定に関する英国の立場を明確にし、英国の参加なしに他の加盟国が秩序ある発効を促進できるように、現時点で批准を撤回することを決定したと述べました。統一特許裁判所準備委員会は、英国の脱退の影響について話し合い、今後の方向性について合意するために会合を開くと述べました。

英国からの撤回通知の寄託が十分なものであるかどうか、または撤回の有効性を確実にするために追加の手順が必要であるかどうかは明確になっていません。 統一特許裁判所協定では、批准書はEU理事会の事務局に寄託されているので、理事会事務局へ( 口上書にて)通知すれば、批准を撤回するのに十分であるかもしれませんが、協定には撤回に関する規定は存在しません。条約法に関するウィーン条約 は、条約が暫定的に適用されている場合(第25条)、または施行されている場合(第54条および第56条)に限り、撤回規定を含まない条約から脱退する仕組みを提供しています。各国が協定の一部を暫定的に適用することに同意し、その後英国が協定の締約国になるつもりはないことを他の国々に通知した場合、英国の離脱は第25条に基づいて有効になる可能性があります。 協定の暫定的適用に関しては、別の問題があります。 暫定適用に関する議定書(PPA)の第3条に基づき、暫定適用に対する英国の同意が必要となります。したがって、(他の参加国が統一特許裁判所を進めることを決定した場合)英国は暫定適用開始後まで、協定の批准と暫定適用への同意を撤回しないという見解がありましたが、実際には、PPAを改正するための議定書が必要になるようです。

ドイツ政府が、協議の結果( ここをクリック)、統一特許裁判所の批准を可能にする法案を推し進めることを決定した場合、英国の撤回が法的に有効であることを確認することが重要です。なぜなら、これにより、 FFIIの憲法上の異議申し立ての根拠のひとつ ( ここをクリック)、すなわち、ドイツはEU非加盟国(英国)が批准した協定を批准することはできないという根拠が削除されます。ただし、すでに報告されているように(ここをクリック)、欧州委員会はドイツには依然批准する権利があると述べています(EU理事会の見解待ち)が、欧州委員会の拘束力のない意見だけでは、統一特許裁判所協定とドイツ基本法との非互換性に基づくその他の潜在的な根拠とともに、憲法上の異議申し立ての根拠として含まれることを防ぐ可能性は低いでしょう。

Contact Us
Message here
Exit Preview