ドイツ政府、UPC予算に関する説明の要請に応じて、UPCプロジェクトへのコミットメントを確認する

ドイツ政府、UPC予算に関する説明の要請に応じて、UPCプロジェクトへのコミットメントを確認する

2019年8月28日

Alan Johnson

今月初めに広く報道されたように、ドイツ連邦政府は統一特許裁判所(UPC)についての自由民主党(FDP)の質問に回答しました。報道の多くは必然的に、ブレグジットがプロジェクトにどのように影響するかについての質問へのコメントが中心でした。実際、下院(ドイツ議会)での質問とその回答も、ドイツの過去および将来のUPCの年間予算に集中しました。質問はUPC協定がまだ批准されておらず、ドイツ連邦憲法裁判所における申し立てにより進展がないという事実を考慮した上で提起されました。ブレグジットの影響に関する政府の意見も要求されていました。本件に関するやりとりの全容は次のとおりとなります(非公式翻訳)。

「英国の欧州連合からの離脱(いわゆるブレグジット)とそれが欧州の特許改革へ与える影響は、統一特許裁判所条約の実効における今後のプロセスにおいて重要な役割を果たします。離脱の実際の影響および法的な影響を条約に関連して見直し、欧州レベルで調整する必要がありますが、現在はまだそのような意見形成プロセスが完了していません。これは特に、見込まれる離脱の重要な要因が現在まだ知られていないためです。」

おそらく、この比較的当たり障りがなく曖昧な声明よりも重要なのは、連邦政府が次のように述べて当プロジェクトへのコミットメントを肯定したことだといえます。

「連邦政府はずっと、統一特許裁判所ならびに欧州の統一特許制度の創設を強く推し進めてきました。このコミットメントに変更はありません。したがって、連邦政府は、批准に伴う財政的義務を果たせるよう予算上の措置を講じます。」

下院の応答全文(ドイツ語)はこちら。Bristowsの非公式の英訳はこちら

記載されているように、特定の質問に言及する前に、政府は単一特許とUPC制度の簡単な説明を行い、発明をよりシンプルで安価に保護すること、また欧州における特許権の行使を単一の司法プロセスで扱うことの利点を挙げています。政府は、特にドイツの革新的な産業が恩恵を受けると述べています(EPOによって付与された欧州特許の約40%がドイツの出願人に与えられています)。

質問の1つとして挙げられたのは、UPC協定がまだ批准されていなかった2015年に、政府がUPCの「ランニングコスト」として54万4000ユーロの支出をいかに正当化したかというものでした。その回答を要約すると、UPCを開始日から運用可能とするためにはそのような支出が必須であり、ドイツによる支出は、現在ほぼ完了済みのUPCのITシステムの開発支援のためであったということでした。別の質問は、2018年と2019年の予算にUPC関連の予算金額が含まれていた理由を問うもので、その回答は予算が採択された時点でこれはUPC協定下で予測されていたが、批准の遅れは予見できなかったということでした。政府は2016年と2017年にもUPCに予算を割り当てています(自由民主党はこれを見ていなかった)。自由民主党は、違憲申し立てが認められた場合どうなるかについての政府見解を求めましたが、それに対する回答は、仮説的な質問にはコメントしないが、割り当てたが不要となった予算は連邦予算に戻されるということでした。 

将来の予算に関して、自由民主党は政府が批准前にUPCの予算を継続すべきかどうか、そして批准された場合、推定支出額はどのくらいになるか尋ねました。この質問への回答において、連邦政府は、欧州の統一特許制度の創設とUPCに対する継続的なコミットメントを確認しました。

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